歴史とモダン
「ぶらり歩き一本杉通り」
花嫁のれん展の街を知る
一本杉通りは石川県・能登半島七尾市にある、600年以上の歴史を持つ街道です
登録有形文化財(建造物)
高澤ろうそく店
明治/1910頃
土蔵造2階建、瓦葺、
建築面積89㎡、1棟
七尾の中心を東西に貫く通りに北面して建つ。桁行5間半梁間4間半,土蔵造2階建,切妻造,桟瓦葺で,内部は1階を店舗,2階に展示スペース,座敷を配す。2階は小窓以外は塗り込め,1階の両端部も壁とする閉鎖的なつくりで,重厚な町家の正面を構成しています。
明治38年の七尾の大火後に普及した土蔵造りによる七尾町家で、その典型的な形として重要となっています。重厚で情緒ある土蔵造りは、現存する数少ない一つです。
登録有形文化財(建造物)
鳥居醤油店主屋
明治/1908
土蔵造2階建、瓦葺、
建築面積124㎡、1棟
七尾の中心を東西に貫く通りに北面して建つ。桁行7間半梁間4間半,土蔵造2階建,切妻造,桟瓦葺で,内部は1階を店や座敷,2階は主に物置としている。間口が広く,軒の出の小さい重厚な構えで,つし2階としたたちの低い外観は,町並の景観に欠かせない存在となっています。
代々、大森屋の屋号で和菓子屋を営んできたが、明治44年、鳥居花鳥堂となり、大正14年、醤油製造業に転業し現在に至っている。
登録有形文化財(建造物)
夛田家住宅(旧上野啓文堂)
昭和前/1932頃
木造2階建、瓦葺、
建築面積96㎡、1棟
万年筆専門文具店として建設。
木造2階建で,内部は和室だが,通りに面した正面はモルタル塗壁を高く立ち上げた看板建築。万年筆とインク瓶のモチーフや柱頭飾り風の特徴ある装飾を付け,2階窓をペン先型に象るなど,斬新な意匠で町並景観に欠かせない存在。
昭和7年、金沢で万年筆の修業を終えた上野啓が万年筆・文具店を開業。昭和37年閉店した。
登録有形文化財(建造物)
北島屋茶店
明治/1904頃/1933改造
木造2階建、瓦葺
建築面積93㎡、1棟
住宅として建てられ昭和8年茶舗となる。間口4間奥行6間半,切妻造,桟瓦葺で,1階東に通り庭,西に表からミセの間,居室を1列に並べ,2階には表裏にそれぞれ次の間付座敷となっている。
明治37年頃、回船問屋であった津田嘉一郎が別宅として建築。後に弁護士北林弥三次郎が購入し、弁護士事務所を開設する。昭和8年、子息敏雄が北島屋茶店を創業し現在に至っている。
石畳が続く一本杉通り
重さ約20トンものでか山が通る道には工夫が施されています。
一本杉通りに敷かれた石畳は「でか山」の重さにも耐えられる「でか山仕様」となっています。
一本杉通りに敷かれた石畳は、30センチ四方の御影石です。この石畳はコンクリートよりも強度があり、厚さも通常工法の2倍の8センチとなっています。
さらに、その下には15センチのコンクリートが打ってあります。石畳の表面はあえて光沢を持たせず、でか山を方向転換させる梃子(てこ)がすべらないよう粗面仕上げとなっています。
石畳に調和した石灯も整備されています。高さ1メートル、幅奥行きともに約25センチの黒御影石をくりぬき、歴史街道の風情漂うよう工夫がされています。
登録有形文化財(建造物)
勝本家住宅主屋
明治/1897頃
木造2階建、瓦葺、
建築面積153㎡、1棟
東西に通る一本杉通り北側に屋敷を構える。南面して建つ切妻造2階建,平入の町家で,西側を玄関土間とし,ミセノマを挟んで東に落棟のザシキを延ばし,正面は腕木で出桁を支え深い軒を作っている。
明治38年大火以前の七尾の伝統的な町家形式をよく伝えている。
登録有形文化財(建造物)
赤倉家住宅主屋
明治/1868-1911/1979改修
木造2階建、瓦葺
建築面積150㎡、1棟
通りに北面して建つ平入町家。間口8.2mの木造2階建。前方を土間床のミセとし、その奥、西側にニワ、東を床上居室となっている。2階は八畳2室を東西に並べ、正面側に半間幅の板間。2階正面の格子や袖卯建など、伝統的な町家の表構えを残している。